みんふる

全国過疎地の課題解決モデルとして
自動運転バスの導入を目指す

2019.03.13

将来的な人口減少や高齢化をふまえ地域の足となる交通手段の充実やドライバー不足解消のため、上士幌町では「自動運転バス」の導入に向けた取り組みを行っています。暮らしやすい町を目指すだけでなく、全国地方自治体の課題解決のモデルとなるような新しい取り組みを積極的に実施している竹中町長に自動運転バス導入について話をうかがってみました。

人口減少と高齢化に対応した町づくりへ

上士幌町では平成29年10月に「自動運転バス」の公道における実証実験(試乗会)を道内で初めて実施しました。北海道に限らず全国でもまだ珍しい取り組みをなぜ上士幌町でやろうと思ったのでしょうか。

 

 

「上士幌町では移住者が増え、人口が減らないように様々な施策を実施していますが、交通手段が不十分だと日常生活に支障が出てまいります。農山村が元気になっていくためには交通網がしっかり整備されていないと町が元気になりづらい。そのためには自家用車だけではなく、バス、タクシー、自転車など様々な乗り物をうまく組み合わせていくことが必要です。」と、竹中町長。

 

「人口減少と高齢化が進むとどうしても交通手段も不十分になり使い勝手が悪くなります。その解決方法の一つとして、自動運転バスは将来に向けてとても大きな可能性がある乗り物になると思います。国としても、今後自動運転バスを農山村でも普及できるよう、環境整備を整えています。」

 

まだまだ未来の乗り物といった印象のある自動運転バス。実用化に向けた取り組みについて、町民はどのような感想を持っているのでしょうか。

 

「昨年から町民にも試乗してもらっていますが『思ったより乗り心地が良い』という感想もたくさんあります。しかし運転手がいない乗り物には危険なイメージがあるのは当然だと思いますし不安ですよね。北海道の場合雪道対策も必要不可決です。まさに今、実証実験を繰り返しながら、ひとつひとつの課題を解決しているところです。」

 

広がる自動運転バスの可能性

実用化に向けて様々な検証を続けている自動運転バス。最近では、通信環境の整備も進み実用化に向けて追い風となる要素も増えてきました。

 

「現在の通信規格は4Gがメインですが、2020年の実用化を目指して5Gの開発が進んでいます。5Gの通信速度は4Gの約100倍になると言われています。自動運転バスは運転手も不要で、ハンドルもなく、オペレーターが通信等により運転、制御を行なっています。例えば急な飛び出しや障害物を避けるなどのとっさの判断も通信で行うため、5Gになったら通信スピードが格段に上がるため、より迅速に対応ができ安全に運転することが可能になります。また、通信環境が進化すると地方にいてもできる仕事が増え、それに伴い人口も増える可能性も高まりますが、交通網が整備されていないと結果的には人口は増えません。そんな時に自動運転バスが実用化されていれば、地方でも十分住めますよね。また自動運転バスが実用化することで交通事故の軽減にも繋がるのも大きなメリットです。」

 

「自動運転バスが実用化されることで、子供からお年寄りまでが気軽に外出でき、家の中に閉じこもる機会も減るので積極的に社会に参加できる良いきっかけになると思います。それが人生の生き甲斐や、元気の源になる場合もあります。自動運転バスが暮らしに根ざすことで、人々の暮らしが大きく変わっていくのではと期待をしています。」

 

交通手段を充実させるだけではなく、その先にある暮らしを想定し、住民の暮らしそのものが今よりも快適で、充実することを視野に入れ自動運転バスの導入を検討しているとのこと。

 

「自動運転バスは単なる交通手段の整備ではなく、交通事故防止や、長寿のための施策でもあると考えていますし、広い意味でとても有益な次世代の乗り物だと思っています。また農山村を元気にする大切なツールでもあるので、早めに準備ができるよう様々な実験や検証を進めています。」と、竹中町長。

 

日本全体の課題に対する先駆的な取り組みにしたい

自動運転バスの導入には、上士幌町の交通手段の充実、豊かな町民の暮らしの実現以外にも、もっと大きなミッションを背負っているような町長の気概も感じます。

 

 

「交通手段の充実は全国過疎地共通の課題で、人口が少なくなるにつれて交通手段は減少し、ますます住みづらい町になります。そのような地域の現状をふまえると、上士幌町のこの取り組みは日本全体の課題に対する解決策のひとつとしても意義があると思います。現在、ふるさと納税を通してご支援いただいた一部を、自動運転バス実用化のために活用しておりますが、1日も早く実用化することで、同じ課題に悩む地域の課題解決の一助になれば嬉しいです。」

 

 

地方都市における交通手段の充実は上士幌町固有の課題ではなく、日本全体の課題として捉え、

共通の課題解決モデルになるべく、自動運転バスの取り組みは継続する予定です。

今後とも上士幌町へのご支援をよろしくお願いいたします。

 

この記事をシェア!